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青い衝動

青い衝動の名を持つ航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」。

1964年の東京五輪のときと同じく,2021年の東京五輪でも,大空に五輪マークを描いた。

その様子はメディアでも取り上げられ,多くの人が目にしたであろう。

しかしながら,影で支えた幻の2チーム目に関して知っている人は極わずかではないだろうか。

幻の2チーム目

埼玉県某所12時25分に轟音と共に6機編隊の飛行機が現れた。

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ブルーインパルスは旋回軌道を取り,12時57分に予定されている五輪マークのための時間調整を行い始めた。

1周約5分の旋回軌道を取り,時間調整すること15分弱。

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見えるだろうか。
写真の中央上よりに6機編隊でずっと時間調整をしていたブルーインパルスの後ろ(写真中央左)に更に6機編隊の飛行機が登場したのである。

そう,この後ろの6機実はこれもブルーインパルスである。

2020年3月20日聖火到着式でもみせた「ブルーインパルスの12機体制」である。通常6機でしか運用されないブルーインパルスであるが,東京2020オリンピックに関連する行事では6機編隊2チーム,合計12機の異例の体制で臨んでいるのである!(通常6機のリンク先は今人気急上昇中のくりえみさんのインスタへGo✨)

そして

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12時40分ブルーインパルス6機はカラースモークを焚き,埼玉県某所より東京方面へと向かっていった。

しかし,東京方面へ向かったブルーインパルスは6機編隊である。12機体制のブルーインパルスは残り6機存在している。では,残りの6機はどこへ行ったのか・・・

一方そのころ

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残った6機のブルーインパルスは,そのまま旋回を続けたのである。(写真中央左 拡大しないと見えないと思います)

その後,最初に飛び立った6機が問題なく東京の各所を巡り,最後に国立競技場の上に五輪マークを描いた。

では,旋回を続けていた残りの6機はどうしたのかというと・・・

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東京へと飛び立った6機が五輪マークを描き始めたタイミングとほぼ同時にカラースモーク焚き,基地へと帰還していったのである。

東京オリンピックの開会式当日に五輪のマークを描く。これは,オリンピックの開会式当日のイベントとしてはなくてはならないものであろう。

恐らく,旋回を続けていた6機は本番でどれか1機でも不調をきたし,五輪マークが描けなくなったとき,素早く入れ替わり,問題なく五輪マークを描く。そのための予備チームとして,埼玉県某所を旋回し続けたのではないだろうか。

パラリンピックの開会式である8月24日(火)にもブルーインパルスのイベントは予定されている。
次回は是非,6機による描きもの2つ。2つのブルーインパルスチームによるアクロバット飛行を見たいものである。

出典:航空自衛隊 ブルーインパルスhttps://www.mod.go.jp/asdf/pr_report/blueimpulse/

ブルー