七冠達成
6月1日(木)18時54分ついにその時は訪れた。
名人戦
これまで3期連続で名人位を保持し続けてきた渡辺明名人。
挑戦するのは,ここまでに6つのタイトルに登場し,タイトル戦では勝率100%の藤井聡太竜王・王位・叡王・棋王・王将・棋聖。
渡辺明名人は,藤井聡太竜王に対して苦手意識を持っているような形であり,実際にこれまで2020年に棋聖,2021年に王将,2022年に棋王を奪取されている。
藤井聡太竜王・王位・叡王・棋王・王将・棋聖は,A級順位戦を7勝2敗の成績とし,広瀬章人八段とのプレーオフの末初挑戦を確定させた。
タイトル戦だけに的を絞ると各対局で細かい負けはあるものの,トータルでみたタイトル戦の勝率は100%である。また,初のタイトル獲得となった棋聖位は渡辺明名人から奪取したものである。
そんな両対局者の行われる第81期名人戦七番勝負は4月5日(水)火蓋が切って落とされた。
第1局は110手で後手番の藤井聡太竜王が勝利した。
第2局は87手で先手番の藤井聡太竜王が2勝目をあげた。
第3局は87手で先手番の渡辺明名人が返し1勝2敗とした。
第4局は67手と先手番の藤井聡太竜王が勝ち,名人まで残り1勝とした。
第5局は先手番の渡辺明名人のカド番であり,名人位を奪取されるとタイトル無冠になる大一番。
後手番の藤井聡太竜王は史上2人目となるタイトル七冠,史上5人目となる名人・竜王のタイトル序列最上位2つの同時保持となる。