とある教師の独り言~ボクの合唱人生~
こんにちは、正則学園高校の英語担当教員です。
趣味は、読書…、
と言いたいところだが、本を読むのは実はあまり得意ではない。(何)
そんな私が、一冊の本を紹介したいと思うわけだ。
それは、「歌え!多摩川高校合唱部」という本だ。
文庫化もしているが、最初のハードカバーで出版されたのは、2012年。
今から8年前になる。
これがその本の表紙。
私には、これが「懐かしく思える」。
なぜかって?
なぜなら、私は「高校時代、この部屋で合唱の練習をしていたから」である。
私の合唱との出会いは、中学2年生の時。
中2の4月に新しく赴任してきた音楽の先生に「昼休み合唱団に入らない?」と誘われたからだ。
当時、私は卓球部に所属していて、昼休みは暇ではあった。
「まあ、小学校のときもボーイソプラノをやっていたし、挑戦してもいいかな?」と思い、入団の意思をその音楽の先生に伝えた。
昼休みの練習だけだったが、なんだかんだで「歌う楽しさ」「みんなで歌うことの難しさ」を味わった2年間だった。
中学を卒業し、高校に進学した私は、結局同じクラスの友人とともに「合唱部」と「卓球部」の両方に入部することになった(これが浪人する原因になろうとは思わなかったが…)。
私は男性でも高音域が出たので、「テノール」のパートを任されることになった。楽器はやったことがなく、ピアノもやったことがなかったので、音取りは人差し指1本で頑張っていた。
それでも、3年間やりきることで、先輩や後輩とたくさん出会うことになり、また歌を歌うために大きな声を出す力も付いたかと思う。
今、授業をするときに腹式呼吸で話すことができているのも、この時の経験が生きているのかな、と思う。
そして、「みんなで力を合わせて何かをやりきる喜び」、「何かを最後までやりきることの大切さ」も学ぶことができたと思う。
さて、高校を卒業して。
私には弟がいるのだが、偶然にも私の通った学校に入学し、合唱部にも入部したのである。
私の影響だったのかはわからないが、小さいころから私の出場したコンクールで演奏を聴いたりはしていた。
そう、彼も「写真の部屋」で練習することになったのである。
そして。
私は「この本の登場人物の一人のモチーフ」になることになる。
弟も高校を卒業した後、偶然、作者の方から「当時の様子のお話を伺いたい」という話を頂いた。
かなり前の話だったので、うろ覚えだったところも多々あったが、覚えている限りでその当時の話をさせてもらった。
そして。
「歌え!多摩川高校合唱部」という本が誕生したのである。
私にとっては、この本が思い出深い本になったのは言うまでもない。
当時は高校生向けの読書感想文の課題図書になっていたそうなので、この本を知っている人もいるかもしれない。
(その世代は、今は…25歳すぎくらいかな?)
今でも本屋などで買えると思うので、気が向いたら読んでいただけたら、と思う。