学於note ~歳月不待人~
ごきげんよう
今日も始まりました、学於note(ガクオノート)
正則学園のnoteで「へぇ~」となることを提供できたらいいな、の国語編です。
「漢文」をテーマにお話ししていますが、読んでくれているそこのあなた!いつもありがとうございます!
前回から漢籍の名言を紹介しながら読み方に慣れていくことを目指していますが、ほとんど教員Hの思い出話になりつつありますね(笑)
今日もどうなるか分かりませんが、最後までお付き合いください!
いつやるの、今でしょ
さっそく今日のお題です。
盛年不重来 一日難再晨 及時当勉励 歳月不待人
?:おいおい!長ぇぞ!!
そうですね!!!←
なので今日は文法的な話をほとんどせずに、まずは読んじゃいましょう!
まずは最初の5文字
盛年重ねて来らず(せいねんかさねてきたらず)
盛年とは、若く元気で盛んな年ごろという意味です。それは重ねて来ない。つまり人生のうちに何度も来るものではないという意味です。
次の5文字は、
一日再び晨なり難し(いちにちふたたびあしたなりがたし)
今日という1日は、明日もう一度、ということにはならないという意味です。
この二句とも、「楽しかったなぁという時間をもう一度というのは無理なことなんだよ」といっているわけですね。
だからこそ、というのが三句目です。
時に及んで当に勉励すべし(ときにおよんでまさにべんれいすべし)
機会(チャンス)を得たらその時に励みなさいという意味です。
最後の四句目で
歳月は人を待たず(さいげつはひとをまたず)
と締めくくられます。時間は待ってくれないよ、と。
意味をつなげて、もう一度見てみましょう。
盛年不重来 一日難再晨 及時当勉励 歳月不待人
あの時をもう一度というのは無理な話、チャンスが来たらその時にしっかりと励みなさい、時間は待ってくれないよ。
平成元年生まれの32歳教員Hは、自分の学生時代を振り返ってウンウンとうなずくのです。学生諸君、いつやるの?今だよ!
今を大事に
今回のお題は漢詩でした。5文字が4つ並んでましたね。
これは高校一年生の国語総合の教科書の、漢文のページに載っているものです。歳月不待人の5文字はみなさんも見たことあるんじゃないでしょうか。
英語に直すと
Time waits for no one.
これも聞いたこと、見たことある人が多いんじゃないでしょうか。
アニメ映画『時をかける少女』でも出てきますよね。有名な言葉です。
時間は人によって感じ方が違うということは、みなさんも何となく感覚で知っていますよね。楽しい時はあっという間に過ぎ去るのに、つまらない時間は長く感じたりとか。
生まれて20歳までと、20歳から寿命を迎えるまでは同じだとか、
以前、NHKのチコちゃんでも「大人になるとあっという間に時間が過ぎるのはなぜ?」という質問が扱われていました。
そう、時間というものはどんどん過ぎ去っていっちゃうんですよ。
教員Hも、この10年いろいろな経験をしてきましたが、振り返ってみるとあっという間でした。
大学の卒論を書いて、卒業書道展をやって、謝恩会の副幹事をやって、非常勤で働き始めて、書道パフォーマンスに取り組んで、埼玉の非常勤時代に校舎移転で学校全体の引越を経験して、正則学園に勤め始めて、母を看取り、結婚して、日展に入選して、専任教諭になって、子供が生まれて、、、
いろんなことがあったはずなのに、ついこの間のように感じるんですね。
これが歳をとるということなんでしょうか?
3年生の書道の授業で、この漢詩を手本として扱うので、上記のような話を生徒にもします。
すると「確かに、ついこの間入学したはずなのに、もう卒業だもんな!」という声が漏れます。
そうなんですよ!!
何度でも言うけど、時間は待ってくれないのよ!
特に今年の3年生は、1年生の3学期にコロナ禍というものが始まり、スキー合宿の中止や修学旅行の行先変更、学校行事の中止や縮小などを経験した学年です。
そりゃあ、似たような毎日の繰り返しだった人は、本当にあっという間だったでしょうね。
時に及んでまさに勉励すべし!
盛年を謳歌している青年たちよ、時間があるうちに励みなさい!
勉励すべし、といっても勉強しろってことではありません。
趣味、恋、トレーニング、もちろん学びも、
ぜひいろんなことに挑戦していただきたい!
特に正則学園は「これやりたい」「おっしゃ、やるか!」というノリを持った教員が多い学校です。生徒には思いついたことをどんどん言ってほしいなぁと思っております。
「今」という時間と環境を大事にしましょう。
蛇足
「蛇足」とは余計な付け足しという意味ですね。
はい、内容とは関係ない一人語りです。
Time waits for no one.
↑
(゚Д゚) ハァ?
アニメ映画「時をかける少女」のワンシーンですね(笑)
初めてアニメ版「時かけ」がテレビ放送されたのが、確か私が高校生3年の時でした。その前日だったかな。深夜に、原田知世さん主演の実写映画版「時をかける少女」(1983年)が放送されていました。映画監督、大林監督の代表作「尾道三部作」の一つに数えられる作品です。
新聞のテレビ欄を見て気になった私は、録画して後日見たんですよ。原田知世さんが演じる主人公は芳山和子。
アニメ版「時かけ」の魔女おばさんも芳山和子。
「おぉ~」となりました。(笑)
原作小説や実写映画版では芳山和子は薬学者を目指していますが、アニメ版では学芸員として絵画の保存・修復をしています。また、タイムリープについて記憶を消されているはずなのに、アニメ版主人公・真琴のタイムリープに気付き、さりげない助言をしていることも気になります。
しかしアニメ版が原作の20年後を描いていると思うと、何かワクワクしますよね。
教員Hも学芸員免許を持っていて、大学では保存修復の授業を履修していました。初めてテレビでアニメ映画版を見たときも、保存修復という仕事について興味を持ち始めていた頃だったので、この魔女おばさんの存在にすごく魅かれたんです。
さらに作品のスピンオフや裏話が好きなので、この芳山和子のつながりには尚更「おぉ~」となったわけですね(笑)
はい、以上蛇足でした。案の定思い出話になっちゃいましたね(笑)
♫ ♫ ♫ ♫
本日もお別れのお時間がやってまいりました。今回も教員Hの思い出話にお付き合いいただきましてありがとうございました!
それでは次回まで、ご~きげんよ~う!