水無月なのに日本は梅雨シーズン、このカラクリは誰かが解説してくれるはず。って言われたから解説してみる。
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水無月なのに日本は梅雨シーズン、このカラクリは誰かが解説してくれるはず。って言われたから解説してみる。

以前SN先生が、「水が無い月(=6月)なのに日本は梅雨シーズンですよね。このカラクリはきっと正則学園の先生の誰かが解説してくれるはず...。」と記事で書いていたので、6月が終わる前にやらねばならぬと思い、教員2人で筆を執っています。

まずは言葉の由来

先に言います。

諸説あります!!!(出た!ずるい言葉!)

「水無月(みなづき)」という言葉の由来ははっきりしていないんです。

説①田んぼに水を張るため、他には水が無くなるから水無月

説②暑さのために水が干上がるから水無月

説③「無(な)」が「の」にあたる連体修飾の格助詞で、「水の月」であることを意味する、という説です。

古典の教科書を見ても、格助詞の欄に「な」はありませんが、この説③は由来を紹介するいろんなサイトを見ても、必ず出てくる説です。

どういうこっちゃ?と思って古典の先生に聞いてみても、「の」が「な」になることはあり得ない、と。

だよねぇ、と思っていろいろ見ていると、「上代語」という言葉が。なるほど、「の」が「な」になることはないけど、「な」が「の」になることは?

上代語とは、『日本国語大辞典』によると、「文献によって明らかにすることのできる最古の時代(主として推古期以後)から奈良時代の終わりまでの言語」とあり、有名どころでは『古事記』『日本書紀』『万葉集』『風土記』などに見られる言葉だそうです。

古語辞典を引いてみると・・・、出てきた!「な」の助詞としての用法と判別法!あったよ格助詞「な」!高校の教科書レベルでは出てこない「な」!

源(みなもと)が「水(み)+な+元(もと)」という由来のように、この時代には「な」を格助詞として使っていたらしい。それなら「みなづき」もしっくりきます。でもなんで「水無月」の「な」に「無」の漢字を当てたのか?

仮名書道の観点からすれば、「無」は変体仮名の「む」として使われますが、「な」の音で使うことがあるのかなぁ??

有無の「無」は形容詞「無(な)し」で読むけども・・・。ん~、ここまでくると、上代語の木簡や正倉院文書とか、いろんな文献読まなきゃいけなくなってくる予感💦私は中国書道史ばっかりで、日本書道史は全然勉強してこなかったんですよ💦💦

変体仮名「無(む)」も、平安時代からだろうし。きっと昔は「無」を「な」として使っていたんだよきっと!←

大学まで行って本格的に勉強し直さないといけないレベルになりますので、このあたりで切り上げましょう。やっぱり由来の話は難しい!

さて、結局言葉の由来は完全な答えが出ないまま、はっきりしませんが、説③について原稿用紙2枚分の紙面を使ってここまできてしまいました。

そもそも「水無月」なのに「梅雨」ですよね?って話でしたが、「水の月」説なら言葉的にピッタリですし、「水が無い」説①も、「田んぼに水を張るため」という、昔の暮らしと合わせて考えればしっくりくるんですよ。

だって今日6月19日は、旧暦でいうと5月10日ですよ?(←!?)

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ズレのカラクリ

「水無月」と「梅雨」のズレについて説明をよろしく!と急に任されたスーです。

えぇ,これは非常に難しい問題ですね・・・

「水無月」と「梅雨」のズレそれは,「太陰暦」と「太陽暦」のズレが引き起こしたのではないかと推測できます。


では,「太陽暦」と「太陰暦」とは何か?についてお話していきましょう。
そもそも,今私たちが使っている「暦」は何を基にしているのでしょうか。


正解は,「太陽の動き」です。

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太陽が昇っている時間を観測すると,「太陽が昇っている時間が長い日」「太陽が昇っている時間が短い日」があることが判明します。「太陽が出ている時間」が周期的なくり返しがあることを見つけ出し,「太陽が出ている時間」が同じになるまでの日数を1年とする「太陽暦」が誕生しました。


この太陽暦は今現在私たちが使っている「グレゴリオ暦」も「太陽暦」に繋がっています。


では,昔の日本人は「太陽が昇っている時間」を観測し,それを基に暦を作成したのでしょうか。


何かもっと身近に分かりやすいものはなかったのでしょうか。


実は,昔の日本人は「太陽の動き」ではなく「月の動き」を基にした暦を使っていました。

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月は新月から満月へと満ちていき,満月から新月へと欠けていきます。この月の満ち欠けは毎日観測することができるため,観測しやすく,また周期的に表れるものでした。


農作物を植えてから収穫し,また再び農作物を植えるまでの新月の回数が丁度12回だったことから,この新月12回を1周期とする「太陰暦」が作られました。

月の満ち欠け特に新月を基準とする「太陰暦」は現在日本では使われておらず,「太陽暦」しか使われていません。ここに「水無月」と「梅雨」のズレの原因はあります。

かつて,日本人は中国より伝来した「太陰暦」を使っていました。この太陰暦と日本の生活から12個の月に対してそれぞれ名前を振られたのかな?と想像できます。(詳しく研究しようとすると上と同じく大学研究レベル・・・w)

その中で6回目の新月から7回目の新月を間のことを「水無月」としたのであれば,今年でいうと7/10~8/7になります!?

この時期は「梅雨」である時期とも被っていますので「水の月」という解釈もできますし,既に梅雨があけてしまい,カンカン照りのせいで「水の無い月」という解釈もできる難しい期間になります。

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結論

わからん!!!

「諸説あります」に高校教員が立ち向かっても、大学の先生たちが結論出せてない問題に答えは出せないのか・・・。くそぅ

SN先生への問いに対しては、「昔の暦とズレてんのよ!」っていう答えでいいですか?いいよね?

スー先生を巻き込んで暦の話も書いてもらいましたが、語れば語るだけ沼にはまっていく感がすごかったです。でもね、いろいろ調べながら記事書いてる間の我々は楽しいんですよ(笑)私もいろいろ勉強になりました。

暦の話はざっくりとしか書いてもらっていないので、いつかまた詳しく書いてもらいましょう!(むちゃぶり)

編集後記

「同時編集、ダメ、絶対!」

いやぁ、ちょっと声がけすればいいだけの話だったんですよ・・・。

午前中には8割出来上がっていたこの記事。

放課後スー先生に言われた一言「やばい」

そう、お互い同じタイミングで編集をしていて、片方の編集が保存されていないというハプニング。

書き終わってまとまったからいいものの、元々書いてくれていた暦の話はもっと詳しいものでした(泣)

てことで、そのうちまた書いてもらいましょう!(むちゃぶり)

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東京都千代田区神田の男子校、正則学園高等学校です。 2021年10月16日で創立125年を迎えた伝統校ですが、どんどん新しくて面白いことにチャレンジしています。