正月らしいことしませんか
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします。
正則学園noteは年始もガンガン行きますよ!
さて突然ですが、みなさん「書き初め」しましたか?
書き初めってそもそも何なの
書き初めとは、元々は平安時代から続く宮中行事。
1月1日の朝に初めて汲んだ水(若水・わかみず)で墨を磨り、その年の恵方を向いて詩歌を書き、書の上達を願う儀式でした。
江戸時代に寺子屋から庶民に広がり、学校教育が始まってからは小学校の習字教育の一環として行われるようになりました。冬休みの宿題にやりませんでしたか?
そこで書いた書を、小正月に行われる火祭りで火にくべるまでが本来は一連の流れ。
焼かれた紙が空高く舞い上がれば舞い上がるだけ書が上達するといわれているそうです。
元日はゆっくり過ごしましたか?
書き初めは1月2日に行う行事。
1月1日にはやらないんです。
墨を磨るための若水は1月1日の朝に汲んで、神棚に一日お供えするから、という理由もありますが、
1月1日は家に年神様(としがみさま)をお招きして、おもてなしをする日だからという理由も。
だから書き初め以外にも何かするなら1月2日以降にするべきなんですね。
初売りも1月2日からですし。(今年は自粛します)
同じ「初」でいえば初夢も、1月1日の夜から2日の朝にかけて見た夢のことをいいますね。
書き初め大会とかありましたよね
書き初めは小学校や中学校の冬休みの宿題の定番と言われますが、皆さんもありましたか?
都道府県の書道連盟や教育委員会が主催となって書き初め大会を行うために作品を集めるわけですが、実は地域によって色々違うって知ってますか?
そもそも、「書き初めは授業でやったけど冬休みの宿題でやった記憶がない」という人もいるはず。
そういう学校に通った方は、定期的に習字の授業があって、12月に書き初め行事があったはず。そこで校内選考をして、市町村の書き初め大会に出品する選手が決められて、選手にだけ宿題が課されるのです。(選手にも課されず、12月中に書いた作品が市町村の大会に出品されることもあります。)
生徒全員に宿題という学校は、1月に選考するパターン。
小中学校の書写教育は国語の先生が担当するので、人数などの都合で学校によりまちまちなんですね。
さらに紙の大きさも地域差があるんです。
主な書き初め用紙
・八ツ切り(全紙1/8)…17cm×68cm
・東京小判…19cm×68cm
・千葉判…21.5cm×83cm
・半紙三枚判…24.3cm×100cm
・埼玉判…26cm×78cm
・東京判…27.5cm×101.5cm
・半切(全紙1/2)…35cm×136cm
半切(はんせつ)とはいわゆる条幅のこと。床間にかける掛軸の紙面の大きさです。
私は埼玉出身なので、ずっと書き初め用紙といったら全国一律で埼玉判のサイズだと思ってました。
高校のとき半切や八ツ切りを初めて見て、地域によってはこのサイズに小中学生も書き初めをすると知ったときは驚きました。半切って結構大きいですからね。大学生になって自分で書道用品店に行くようになってから、東京判や千葉判もあることを知りました。
おうち時間が増えたからこそみんなで書き初め
新型コロナウィルスにかからないよう、出かけるのを自粛してお家で過ごしている方も多いはず。
のんびりテレビを見ながら過ごすのもよいですが、少し季節の行事に触れてみませんか?
筆記用具が便利になり、最近は毛筆を手にすることが減りました。さらに字を「打つ」「入力する」ことが増えて字を書く機会もめっきり減ってしまいましたが、これを機にちょっと挑戦してみてはいかがでしょうか?
筆も墨もないよーという人も、便利な最近の筆記用具で構いません。書の上達を願う行事ですから、気持ちをこめて丁寧に字を書けばそれでいいんです!鉛筆でもボールペンでもなんでも!
(そういえば最近の筆ペン、カラフルですごいんですよ!インスタとかで書道家のアカウント調べるとカラフルな筆ペンで書いてみた系の動画が大量に出てきますよ)
今年は十干十二支でいうと辛丑(かのとうし)の年なので、恵方は南南東。(2月に恵方巻きを食べる時もこの方角ですよ!)
南南東を向きながら、今年の抱負や願い、縁起の良い言葉を丁寧に書いてみましょう。
書道教員Hがよく書く縁起のいい言葉例
・瑞気集門(おめでたい運気が家に集まってくる)
・笑門来福(笑う門には福来たる)
・福随春至(福は春が来るのにしたがってやってくる)
・萬家太平春(世界中平和な春が来る)
瑞気集門(行草書)教員H書
今年も正則学園noteでは年中行事の記事をコマメにあげるはず。(「はず」です。)
みなさんも、2021年は日本の年中行事を改めて捉え直し、チャレンジしてみる年にするのはいかがでしょうか?
それではみなさんごきげんよう。
今年もよろしくお願いします!
編集後記
正則学園note編集部の年末会議。年末年始の投稿スケジュールが組まれている表の中で、なぜか1月2日だけ空いている。
誰か書く人がいるのかなと思ってたら「どうしよう?」の声。
書き初めの話なら出来ますよ。じゃあお願い。と、秒で決定したこの記事。
言ってみたものの、どうやって膨らませようと悩み、結果この文章を書き上げたのは2020年12月31日23時40分。27日から書き始め、スマホでポチポチ。めっちゃ時間かかった。もうすぐ年が明ける。紅白もクライマックス。
2020年色々あり過ぎたなぁと思い返しながらこの編集後記をポチポチしております。あ、紅組勝った。
「初夢はなんで一富士二鷹三茄子なんだろう」とか、「元旦は1月1日の初日の出のこと、元日は1月1日のこと」とか、もっと書くことあるだろうと思うでしょうけど、2022年1月2日の記事をお待ちください。とりあえず今年は書き初め!
編集後記②
記事中の画像は今日(1月2日午前中)用意したものです。文章書き上げた後に「この記事、画像無くね?」と気付きました。笑
福随春至(隷書)
後書きが長い!
はい、失礼しました。それではみなさま、改めまして今年もよろしくお願いします!!
※本学園の note の記事に「スキ」してもらえますと、本来とは違い、お正月三が日限定で、「おみくじ」になっています!
是非記事を「スキ」して、今年の運勢を占ってみてくださいね ♪