=Pi()
円周率πは,直径の長さを何倍すると円の周の長さになるのかを表す倍率です。
紀元前2000年頃のバビロニアでは,もう既にこの円周率を求める公式が粘土板に刻まれていたり,紀元前1650年頃のエジプトでは,円周率を求めるための方法が書き記されたりしています。
このように,約4000年前から計算され続けている円周率πについて面白い性質を説明していこうと思います。
ファインマンポイント
円周率といえば,小学生のときに登場し,何桁まで暗記できるのかを競い合ったりする数字ですね。
私も,3.14159265358979323846
と,小数第20桁までは暗記し,今でも覚えています。
そんな円周率πですが,ある特長的な数字の配列があります。
これは,円周率πの小数762桁から続く6桁の数字がこの999999になります。
これだけ,バラバラな数字が並んでいる中で,9という数字が6個も並ぶのは非常に珍しいです。そして,この999999までを物理学者のリチャード・ファインマンが暗唱したという逸話からファインマンポイントという名前がつけられました。
しかし,これ以降にも非常に面白い数字の並びが円周率πには現れます。
この数字の並びは,円周率πの小数第423億2175万8803桁から続く11の数字の並びになります。この数字の並び方が現れる確率は,
0.0000001%
しかありません。これは宝くじの1等が当たる確率と全く同じ確率になります。どれだけこの数字の並びが出にくいかが分かったでしょうか。
さらに,
という数字が出てくることも分かっています。この数字の並びは円周率πの小数第504億9446万5696桁から出てきます。
わずか80億桁の中にこの2つの数字の並びが出てくるのは,本当に奇跡的です。
更に更に!!
という数字の並びまで発見されました。これは円周率πの小数第1兆7555億2412万9973桁から現れます。
もはや作られた数字ではないのかと疑いたくなるぐらい奇跡的な数字の並びですね。
円周率のランダム性
性質に関してのお話は昔1度,別の人が書いてあるので,そちらを・・・
円周率πについて,ここまで規則正しく並んでいる箇所についてのみピックアップしていきました。しかし,円周率πは規則正しい数字が登場するだけではありません。
円周率πは,不規則な数字が無限に続いていく「無理数」と呼ばれる数字の1つです。
しかし,円周率πに登場する数字はランダムでありながらある規則を持っています。
円周率πの小数第10桁までに登場する各数字の回数は,
それぞれの数字がこのように登場します。
これをファインマンポイントまでの回数に拡張すると・・・
このような分布になります。それぞれの数字が±10回以内に収まっています。
さらに拡張していくとどうなるでしょうか。
手元に円周率πの小数第1,000,000桁目までが記された本があるので,回数を数えてみると
6の数が最も少ないことが分かりました。
が,0~9までの数字の平均の数よりたった452回少ないだけです。100万桁もある中で452回という回数は非常に少なく,これら10個の数字はほとんどバラつきなく均等に出ているような気がします。
さらにさらに拡張し,5兆桁の中での登場回数を調べた本もあるようですが,5兆桁までいっても各数字の登場回数はほぼ等しくなっているそうです。
不思議な数字円周率π。様々な性質が分かってきたと同時にまだ判明していない性質を持っているかもしれない。
そんなところに研究者はロマンを感じて計算を続けていくのかもしれませんね。
ちなみに
この記事を今日12月17日に出しているのにも意味がありまして!
数えたEMP先生スゴイ!!✨
えっ、手作業で数えたのかって? そりゃあ・・・
(写真でお察しくださいねw)