秋分
秋分の日といえば,昼と夜の長さが同じ時間として春分の日とともに紹介される。
そもそも秋分とは
秋分は,二十四節季と呼ばれる1年を24の季節に分け中の16番目にあたる。
日本では,秋分になる瞬間が含まれる日(秋分日)を国民の祝日に関する法律において
として祝日とされている。
昼の方が若干長い
調べてみると,定気法という1年間における地球からみた太陽の通り道から計算していく方法において,太陽黄経が180度になる日を秋分と呼ぶらしい。
さっぱり分からん。今度詳しく見てみることにしよう___φ(。_。*)メモメモ
秋分といえば春分と並び昼と夜が同じ時間になるとよく説明される。実際自分もそう思っていた。しかし文献によると昼の方が少し長いと書いてあるではないか。
何故だ!
というわけで,考察と共に計算してみた。
ここからは,天文学の用語等をどんどん使っていきます。
仮説
実は前から疑問に思っていたのである。1太陽年は365.2424日であるのはご存じの通りであるが,グレゴリオ暦は400年を平均して厳密に365.2425日つまり31556952秒なのである。これは実際の1太陽年に比べて長い数字を採用している。
これぐらいの誤差であればと思うだろうが,天体について考えている今のような状況ではこの程度の誤差すらも許容することはできない。
地球は太陽の周りを楕円運動している。
よって,面積速度一定の法則より1年を通して同じ速度で運動していない。
しかし,地球の公転軌道は離心率0.0167とほぼ真円に近い軌道をしていることから,1年間の平均距離を等速円運動するモデルとして考えると
地球は太陽の周りを
秒速297,800メートル
の速度で移動しているのだ。
1秒の間に30万メートルも動くということは,24時間で
25,729,920キロメートル
も動いてしまうことを示している。
それなのに常に昼と夜がきっかり12時間づつになるように毎年ぴったり通過できるのか。
そもそも1年の時間がズレているのに通過できるわけがない。絶対にどちらかの時間が長いはずだと思っていた。
しかし,何故必ず昼が長くなるのか。今年のケースについて考えてみることとする。
秋分の日には,その日の中にある,ある瞬間において公転を静止させ,自転を続けたときに昼夜がそれぞれ12時間づつになる点がある。
地球は公転しているので,昼の方が長い場所に地球がいる時間と,
夜の方が長い場所に地球がいる時間を比べると昼の方が長いのではないだろうか。
つまり,秋分の日の0時(図2のA)から昼夜が同じ時間になる黒い点に地球が公転するまでに12時間以上かかってしまっているため,昼夜が同じ時間になる黒い点から秋分の日の終わり(図のB)になっているのではないかという仮説を立てた。
いざ調べてみた。
調べてみると,昼夜が同じ時間になる点と思われる定気法の秋分は
であった。
自分の立てた仮説通りであれば,
昼が長い場所を1時間2分,夜が長い場所を22時間57分公転しているので,細かい計算をするまでもなく夜が長くなってしまう。
仮説は間違っていた。
Wikiによると
Wikipediaによると,大気による屈折や視直径による差が大きいと書いてあった。
なるほど,地球の条件を全く考えていなかった・・・
天文系の専門用語が並んでいたから頭が宇宙に飛んでいて,身近な条件設定について思考するのを忘れていた・・・
どうやら私が仮説で挙げた秋分の差もあるようだが,1.1分ぐらいの差にしかならないらしい。
諸々の理由もあり,昼は12時間よりも7分程度長くなり,夜は12時間よりも7分程度短くなる。結果として昼は夜よりも14分も長くなるらしい。
実際に,昼と夜の長さが最も12時間づつに近づくのは秋分から4日後だそうです。
調べてみると思ったよりも天文の知識と物理の知識が再確認できた秋分の日でした。