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学於note ~コツは動詞と思うのよ~

ごきげんよう!

今日も始まりました学於note(ガクオノート)

正則学園のnoteで「へぇ~」となることを提供できたらいいな、の国語編です。

前回の1回目に続いて「漢文」をテーマにお送りしていきます。



動詞に着目するだけでいろいろ見えてくる気がする

前回の終わりにも書きましたが、教員Hが書道の作品や古典(漢籍)の文章を読むときに着目するのは動詞です。

動詞とは言わずもがな、「登る」「泳ぐ」「歩く」などの動作を表す言葉ですね。文法的に言うと、終止形が「ウ」の音で終わる言葉です。

品詞にもいろいろありますが、まずは基本の動詞の漢字を、身の回りから探してみましょう。

ここまでの文章で、「動く」「回る」「探す」「終わる」「止まる」「言う」「表す」「着ける」「読む」「見る」、、、たくさん出てきましたね。

では、その動詞が付く言葉を分析してみましょう。

例えば「登山」という二字の熟語。

これを訓読みすると、「山に登る」です。

「登る」という動作の対象が、後の「山」という構造ですね。

タイトルにある「着目」という言葉も、「目を着ける」と訓読みできます。

「着ける」という動作を「何に?」「何を?」としたときに、「目を」となるわけですね。

このように、簡単な熟語を見ても、動詞の後ろに目的語や対象となる言葉が連なっているという構造が分かりますね。

これを知っておくだけで、だいぶ言葉の見方が変わってくると思いますよ。

?:センセー!「構造」っていう熟語の「構」も「造」も動詞だよね?

そうですね、熟語の構造にもいろいろ種類があって、「動詞+動詞」もあります。その時はだいたいその漢字同士が似た意味を持っていて、ひと塊の言葉として出来ているものが多いです。この「構造」も「構え」と「造り」という似た意味のつながった言葉です。

ずるい言い方ですが、ケースバイケース。もちろん、紹介している型にはまらない場合もたくさんあります。

ただ、熟語を理解したり、漢文を読んだりするときに、動詞を探すことはその先の「誰が?何を?何に?どのように?」につながるのでオススメです。

これが癖になると、なんでも訓読し始めるかもしれませんが(笑)

「必」=必ず着く

」=冷たく蔵すことを要する

請求」=請い求める

※教員Hの机上にあった熟語より

少し練習してみよう

試しにやってみましょう!

お題は、論語の有名な一文です。

子曰、吾十有五而志于学。

さて、この中で動詞はどれでしょう?

、吾十五而

太字が動詞です。え、いきなりこんなに?

慌てることなかれ。一個ずつ見ていきましょう。

「曰」は「日(にち)」ではなく「曰く(いわく)」です。「(人)が言うことには」と訳します。論語では「子曰く」=「孔子先生がおっしゃった」と始まる文がたくさん出てきますので覚えちゃいましょう。

次の「有」は「十」と「五」の間にあるので、「10と5」、つまり「15」という意味です。これも決まり文句として覚えちゃいましょう。

さていよいよ「志(こころざす)」ですね。何を志すのでしょう

「于」という文字は「」と同じ意味の前置詞です。お、ということは?

「志于学」=「学に志す」と読めますね!ここでの「学」は動詞ではなく、「学問」という名詞として取り扱うわけですね。(そんなこともあるのね…φ(..))

途中の「而」は接続詞です。順接「そして、~して」でも逆接「しかし」でも訳せる厄介な言葉ですので、ここでは一先ずスルーします。

さて、つなげて読んで訳してみましょう。

子曰く、吾十有五にして学に志す。
(しいわく、われじゅうゆうごにしてがくにこころざす)
訳:孔子先生がおっしゃいました。「私は15歳の時に学問の道に志した」と。

練習にしてはいろいろ詰まっている文でしたね(笑)お疲れ様でした!

まとめ

教員H流漢文読破法その1 まずは動詞を探せ!

なんとなくは伝わりましたでしょうか?

実は教員H、高校では理系クラスに在籍していて、漢文なんてほとんど勉強しませんでした。さらに、大学で漢文の授業を受講して、一度単位を落としたことがあります(笑)

それくらい漢文できなかったんですが、今では教える立場にいて、こんな記事も書いちゃってます(笑)

書道をやる上で必要に駆られて、という理由もありましたが、今は漢文を読むのが楽しいです。

それも、自分なりの読み方、コツを会得したからだと思います。

いきなり文法書片手に取り組むと嫌になっちゃいますから、まずは簡単な文や、漢籍の名言を紹介してくれるサイトを眺めるだけでも学びになりますよ。

受験前で切羽詰まっている人は難しいかもしれませんが、ちょっと興味出てきたな~という人は、探してみてください。もしくは、引き続きこの学於noteをチェックしてみてください。

次回は教員Hが好きな漢文の名言を紹介しますので、それを読みながら漢文に少しずつ慣れていきましょう!

それでは、ごきげんよ~う!


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昨日の「学校へ行こう!2021」ご覧になりましたか?きっとこの話はまた後日に。担当のセンセー!よろしくお願いしま~す♪


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