学於note ~文法よりも名言を味わおう~
見出し画像

学於note ~文法よりも名言を味わおう~

ごきげんよう!

学於note(ガクオノート)第3回!

正則学園のnoteで「へぇ~」となることを提供できたらいいな、の国語編です。

「漢文」をテーマにお話ししていますが、「スキ」押していただいた方、ありがとうございます!

前回は「動詞に着目するのが教員H流のコツ」という話をしましたが、私も文法の話は好きではないので、今日からは漢籍の名言を紹介しながら、読み方に慣れていきましょう。


出藍の誉れ

名言紹介1回目は、教員Hが大事にしている言葉から始めましょう。

青取之於藍而青於藍

短く区切って考えてみましょう。

最初のは「青色(名詞)」です。その後のは「取る(動詞)」ですね。

何を取るのかと続きを見るとが出てきました。「之」は「の」と読んだり、「ゆく」と読んだり、いろいろな読み方がありますが、今回は「これ(代名詞)」と読みます。

続きのは学於note読者の皆様には馴染みになってきましたね。次の(植物の一種・名詞)にかかって今回は「藍より(藍から)」となります。

まずはここまで、繋げて読んでみましょう。

青はこれを藍より取る(青色というものは藍という植物の葉から取る)

こうなりました。「取る」という動詞が、「何を、どこから」という言葉にかかることで、こういう順番に読めるんですね。

さて続きを見てみましょう。は前回も出てきましたが「そして、しかして」と文脈によって読み方が変わってしまう「接続詞」でしたね。

この場合、前の文と後の文をスムーズにつなげられるように

青はこれを藍より取りて

と読みます。「取る、そして」と読むこともできますが、スッキリした方がいいですもんね。


次の「青於藍」を見てみましょう。

は今度は「青し(青い)(形容詞)」として扱います。そしては比較の読み方にして「~よりも」と訳します。

藍より青し(藍よりも青い)

さぁさぁ、繋げて読んでみましょう!

青はこれを藍より取りて、藍より青し

おや、こんなことわざ聞いたことありますね。

そうなんです。実は今回のお題は、「青は藍より出でて藍より青し」ということわざとして辞書にも載っている言葉です。

元々は荀子・勧学編の言葉で、「出でて」ではなく「取りて」となっているんですね。

そしてこの言葉から「出藍の誉れ(しゅつらんのほまれ)」という言葉もできました。

藍草で染めた布は藍草よりも鮮やかな青色となります。緑色の葉から青色が取れるのです。それを師匠と弟子の関係にあてはめて、弟子が師匠の学識や技術を越えることをいう言葉として使われます。

この言葉を教員Hがなぜ大事にしているのか、ちょっと聞いていただけますか?(笑)


座右の銘と送る言葉

出藍の誉れ」という言葉に出会ったのは、私が高校生の頃です。

私が通った埼玉県立T高校の校歌の歌詞に「出藍の誉れ」という言葉が使われていました。

いわゆるサビのところにこの言葉があり、野球部のスタンド応援のときには「しゅっつらっんのぉ~!ほーまーれぇ~!!」と高らかに歌います。

卒業式でもみんなでこの歌い方をしました(笑)

この言葉、最初は意味を知らずに歌ってましたが、校長だったか、担任だったか(よく覚えてない笑)、何かのタイミングで説明してくれたんですよね。(いろいろ記憶が曖昧だけど言われたことは覚えてます笑)

我々教員にとって、教え子が自分よりも立派になってくれるのが何よりも嬉しくて、誇りであり、誉れです。みなさんには、出藍の誉れになってほしい。

これを聞いてから、立派な人間になることがお世話になった人たちへの最大の恩返しだと思うようになり、座右の銘として、書の道に励む原動力になっています。

正則学園で働く前、埼玉の私立高校で非常勤講師をしていました。県の展覧会の搬入に行ったとき、たまたま高校時代の書道部の顧問の先生に会ったんですね。帰宅部だった自分を、書道部に誘ってくれた恩師です。

退職されたと聞いていたので、会えた時は泣きそうになりました(笑)

先生も、私が書道を仕事にしていることを本当に喜んでくれました。

連絡先を交換して数年、2018年に日展で初入選した時すぐに連絡をしたら、電話の向こうでものすごく喜んでくれました。

そのとき毎回思うのが、先生の出藍の誉れになれたかな?ということです。


たぶん、まだまだです。


今年やっと、3年ぶりに2回目の日展入選を果たすことができましたが、まだまだ精進せねば!という気持ちは高まっています。

そして教員になった今では、自分がこの言葉を生徒たちに伝える側になりました。

3年生の最後の授業や、卒アルの寄せ書きを頼まれたときには必ず書いて伝えています。いわゆる送る言葉ですね。

私の思いに共感してくれた生徒は、この言葉を大事にしてくれていて、卒業後の活躍を連絡してくれます。ホントにうれしいことです。

中でも、埼玉非常勤時代の書道部の教え子の一人が、今年ものすごく活躍しました。当時から輝いていた生徒ですが、自慢の生徒の一人です。

他校の生徒ですが、正則学園ともができたので、11月下旬にぜひここで紹介させてください!!



♫  ♫  ♫  ♫


今回は思い入れのある言葉だったので解説が長くなりましたが、次回はもう少し簡潔にご紹介ができたらと思います(^-^;

それでは次回まで、ご~きげんよ~う!

この記事が参加している募集

スキしてみて

Je pense, donc je suis.
東京都千代田区神田の男子校、正則学園高等学校です。 2021年10月16日で創立125年を迎えた伝統校ですが、どんどん新しくて面白いことにチャレンジしています。