それでも地球は回っている
この記事はキリスト教や教会についての話題を含みますが,それらについて特別何か物を申したいというような記事ではありません。
暖かい目で見ていただければと思います。
皆さんは「それでも地球は回っている」という言葉を知っていますか?
16~17世紀の天文学者ガリレオ・ガリレイの言葉として有名ですね。
地球は回っている!
電車や車に乗って窓の外を見ると、ビルが後ろに向かって動いているように見えますね。
実際には動いていないビルが、あたかも走っているかのように見えます。
実際には動いていないものが、動いているように見えてしまうんですよ。
地球は回っている。今では当たり前ですね。
地球が反時計回りに回っているからこそ、太陽や月は、東から昇って西に沈んでゆくように見える。
でも、そのことを知らなかった昔の人が,「太陽の方が回っているんだ」と思っていたとしても,それは仕方がない
(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪
そんな中、ある天文学者が「あれ?実は地球が動いてんじゃね?」と閃いてしまいます。
この天文学者の異端児こそ、ガリレオ・ガリレイです。
ガリレオは,自分の考えをまとめた本「天文対話」を出版します。
(この記事の一番上にある画像がそれです)
そしてこの本の出版が、彼の人生を決めることとなります……
お前は破門だ!
ガリレオの提唱した、「動いているのは地球の方」という考えに衝撃を受けたのは,カトリック教会(キリスト教の組織)でした。
ガリレオはキリスト教徒(キリスト教の信者)だったので、まさかそのガリレオがキリスト教の教えに反する異端な考えを持っていたとは!と、教会は非常に驚きました。
すぐに教会はガリレオを呼び出し、
「君が考えていることはダメなことなんだからやめなさい」
と、お叱りの言葉をガリレオに言い渡しました。
ガリレオは教会の言葉に反省し、教会の立場からの意見と、自分の考えとを一緒に書いた本を作ります。それが「天文対話」です。
この「天文対話」を出版すると、またしてもすぐにガリレオは教会に呼び出されました。
「一度注意したのに、今度は地球が動いているとする本を出すとはどういうことだ!」
「お前は異端だ!」「お前は有罪だ!」「お前は破門だ!」
と,カトリック教会から異端認定され、有罪判決と破門(キリスト教徒としての資格を剥奪されること)を言い渡されてしまいました。
有罪判決を受け、破門されてしまったガリレオは、
「E pur si muove(それでも地球は動いている)」
と呟いたといわれています。
10月31日
さて,今日は10月31日ですね。
10月31日は、ガリレオにとって重要な日付です。
誕生日?亡くなった日?
いいえ、そのどちらでもありません。
今から28年前の1992年10月31日。
このときのローマ教皇(カトリック教会のトップ)だったヨハネ・パウロ2世が、
ガリレオの裁判は誤りだった。ガリレオは異端ではなかったので,キリスト教からの破門を解く。
といった内容で、359年前のガリレオが受けた裁判について、誤りを認め,謝罪を行ったのです。
ガリレオが亡くなってからちょうど350年後、彼はようやくキリスト教徒に戻ることができ、さらには教会に自分の考えを認めてもらうこともできたのです。
キリスト教徒であったガリレオにとって、もしかしたら誕生日よりも重要な日付かもしれませんね。
ということで、10月31日は一般的には楽しいハロウィーンなわけですが、それだけでなく、ガリレオにとっても素敵な1日ですね(^^)/
ちなみに,今日は10月中で2回目の満月です!🌕
珍しい1日です。たまには月を眺めて、昔の偉人について考えてみるのも、乙なものですね・・・