とある教師の独り言~楽しい授業ってなんだろう?~
私は、正則学園高校に勤める一教員である。
指導教科は、英語。
今回は、「とある教師の独り言」パート6。
もう、「シリーズ化」してもいいのではないか、という回数である。(いや、もうシリーズ化されていた。)
よくこういう「続きもの」は、どうしても続編が前のものよりもつまらないものになってしまい、
フェードアウトするケースも多々あるので、頑張りたいと思っている(笑)。
(世の中の需要がないならそれこそ「独り言」でもいいのだが(爆)。)
さて、今回のタイトルは「~楽しい授業ってなんだろう?~」である。
学生時代の授業というと、「つまらない」、「とりあえず静かに座ってノートを取っていればいい」、といったような経験をした人も多いと思う。
それは何故か。
…「興味がないから」、ではなかろうか。
大学院時代、ジョン・デューイの「教育における興味と努力」という書を軸に教育学を研究していた友人がいた。(私の専門は実は英語ではなく、教育学である。)
彼の専門はどちらかというと「教育哲学」で、私はどちらかと言えば「教育方法論」寄りだったため全く専門ではなかったのだが、彼の考え方にはそれこそ非常に「興味深い」ものがあった。
大学院修了から既に10数年は経過しているが、今でも脳内に残っているトピックの一つである。
それを念頭に置いたうえで先ほどのことを考えるならば、逆に言えば「興味があるものなら聞いてくれるのかも?」、あるいは「興味があるなら多少なりとも本人が頑張ってくれるのかも?」と考えてしまうのである。
私が授業展開を行うときには、このことを心掛けるようにしている。
即ち、私のする授業に関して言えば、「決して『全く授業展開が同じの授業はない』のである。」
同じ科目の同じ単元であっても、導入(場合によっては展開やまとめも)は必ず「そのクラスに合ったもの」「その生徒一人一人にあったもの」を考えるようにしている。
従って、「情報収集」もできる限り欠かさないようにしている。
どんな「情報」かって?
例えば、休み時間での生徒たちの会話。どんなものに興味があるのか。どんなことに休み時間に時間を費やしているのか。
テレビ番組でも、スポーツでも、動画でも。
あるいは、芸人でも、アイドルでも、マンガでも、ゲームでも。なんでも良いのだ。
それは、私にとっては「情報収集」となるのである。…私の考える、授業展開のために。
クラスの生徒との2者面談もそう。
よく、生徒たちは「〇〇先生(私のこと)の2者面談は雑談で終わった」ということもあるらしい。
(いや、実際まじめな話もしているのだが…(汗))。
子どもたちの学習レベルなどもそうだが、彼らの「興味・関心」について探ることも、私にとっては重要な「情報収集」なのである。
実はこれは、副産物もある。
生徒との「信頼関係」である。
「話し上手は聞き上手」とはよく言ったもので、「自分の話をよく聞いてくれる人は「話すのが上手」と思う」のだそうだ。
生徒との信頼関係があれば、教科だけでなく担当教員にも「興味・関心」が湧く、と考えている。
そうなれば、授業の方もいい方向に向くしかない。
(と、考えるのは短絡的だろうか…)
教材を読み漁るのも「授業研究」なのだろうが、「生徒とのつながり」の中から見つけ出す「授業研究」もあってもいいのではないか、と思う今日この頃である。
(まあ、昔から考えてはいたが。)
本当の意味で「生徒に寄り添える」授業であれば、生徒たちも「楽しい」と感じてくれるのではないか。
…勝手に、そう考えている。
是非、こんな若輩者の戯言に、喝を入れて頂ければ幸いである。